2009年9月20日日曜日

秋彼岸初日 【彼岸中日天井絵欄間彫刻内覧会のお知らせ】

九月十四日~十五日にかけて
祥雲寺を会場に栃木県宗務所主催現職研修(栃木県曹洞宗僧侶を集めての勉強会)を行いました。

十四日の昼から日暮れまで、十五日は早朝から昼まで綿密に行事を詰め、充実した時間となりました。
来山された和尚さま方、お疲れさまでした。


さて本日はお彼岸の入りとなり、
朝から例年より多くの人がお参りにいらしていました。

昨年は彼岸の中日を過ぎたあたりに満開を迎えた彼岸花ですが、
今年は15日くらいには大分咲き始めていました。
今朝見るとしだれ桜も色づいて葉を落とし始めており、
やはり今年は秋の訪れが大分早いようです。


来る9月23日水曜日、彼岸の中日に
本堂に新しく入りました天井絵並びに欄間彫刻の拝観を行います。

7月に設置工事が完了し、8月のお施餓鬼にお披露目を行いましたが
未見の方の為に彼岸中日の10時、11時、12時、1時、2時ときりのいい時間に
本堂にて住職が説明をし、ご覧いただけるよう企画しました。

お檀家であるなしに関わらず拝観可能となりますので、
興味をお持ちの方はどうぞお越しください


朝方、庫裏の横にて
大田原でも先週で咲いていたそうで、落ち葉と相まって秋の訪れを感じます。


夕刻、しだれ桜下の彼岸花


上に同じく。
彼岸花は別名曼珠沙華とも言い、法華経等の仏典に由来し「天上の花」の意味をもつと言われています。



2009年9月17日木曜日

平成21年9月朝参りお知らせ



自分を苦しめず、また他人を害しないような言葉のみを語れ。これこそ実によく説かれた言葉なのである。        
      {釈尊の言葉 中村元訳『ウダーナ・ヴァルガ』より}

 曹洞宗では、宗門の教えを広めていくために毎年標語を定めています。今年の標語は「愛語」です。
 愛語とは慈悲の心を持って言葉をかけてゆくことで、お釈迦様が説かれ、以後、仏教徒が世の人々に救いの手を差し伸べてゆく志を持った時、かならず実践していかなくてはならない徳目とされてきました。道元禅師様にも愛語について述べた有名な言葉があります。
 今年8日、東京でこの愛語について檀信徒の皆様にどのように伝えたらよいかを学習する研修会がありました。その時に講師の奈良康明駒澤大学名誉教授のお持ちいただいた資料の中に冒頭に掲げた言葉がありました。
 奈良先生は、「自分にも喜びとなり、他人にも喜びとなることばを語れ」とお釈迦様はおっしゃっていると説明しました。なるほどと納得いたしました。
 お追従(ついしょう)は、聞いた人の喜びにはなっても、話す人の喜びとはなりません。その人が本当に心に思った感動や、励ましや、忠告をこそ語るべきなのです。そして、その言葉は相手を自分と同じく見、自分を相手と同じく見る深い思いやりの心に裏付けられていなければなりません。相手のためを思う忠告でも、それが相手の心を傷つけることがないように細心の注意を払うべきなのです。
 お釈迦様の言葉は、簡潔で、しかも慈悲心にあふれた深い意味を持っていることを、この言葉はよく示しています。
 平成21年9月15日    祥雲寺住職安藤明之

十八日の観音様の朝参りは午前6時から行います

2009年9月12日土曜日

8月29日祥雲寺施餓鬼会(後編、午後)

午後はまず最初に来山されたお檀家さんを交えての総会が行われます。


例年は午前中に一階で行ってきましたが、今年は午後の頭に二階で行いました。


続けて5月から7月にかけて行った天井絵並びに欄間彫刻設置、改装工事の
功労者表彰式を行いました。
住職と向かい合っているのが天井絵の筆をとられた杉村寒月先生。
その後ろに並んでいるのが欄間彫刻を彫られた藤崎先生と
工事の監督をしてくださった伊藤事務所の井上先生です。


表彰式も終り、2時半からお施餓鬼が始まります。
お施餓鬼というのは、文字通り「餓鬼に施す」ということです。
これは自らの命を尊び感謝をし功徳を願うとともに
追善供養として三界(全ての世界)萬霊の有縁無縁の精霊を供養し
併せて檀信徒の御先祖様方の供養を行う行事なのです。

始まって最初に、本尊様へのお祈りの焼香となります。
今年は天井絵のお披露目も兼ねてお施餓鬼を行ったためか
例年より多くの人が参加され、焼香の時間も少し長くかかりました。

続いて南側に向き直り、施餓鬼棚に向けての法要が行われます。
お釈迦様は
「施餓鬼棚に新鮮な山海の飲食をお供えし、修行僧に施餓鬼会の法要を営んでもらいなさい。修行僧のお経の法力によって、少量の供物は無量の供物となり、全ての餓鬼に施されるであろう。そして、多くの餓鬼は救われ、お前も長寿を得られ、さらに尊いお経の功徳によって、悟りを開くことも出来るだろう」
とお弟子さんに語られたことがあり、これがお施餓鬼の由来となっています。


施餓鬼会が終わって供養したお塔婆を外に並べています。
本数が多い為、来た人が受け取りやすいように外に木枠を設け、
地域や五十音順で並べて受け取ってもらっています。
八月の末に行う行事ということもあり、毎年施餓鬼が終わると夏が終わったと
一段落ついた心地になります。


8月29日祥雲寺施餓鬼会(前編、午前中)

毎年8月29日、祥雲寺では全檀家を対象とした大施餓鬼会を行っています。
1年を通して様々な行事を行っていますが、その中でもこの行事が最大となり、
5月の連休明けごろからの準備が今日結実します。


年最大の行事ですので、五色幕や仏旗を掲げて荘厳を行います。
五色幕の色は仏教のシンボルカラーでもあります。
前日から予報で雨となっていたので大分空模様を心配していましたが
この時間は予報を裏切ってお日様も顔を出してくれ、五色幕の色合いがとても映えていました。
お寺の前でテントを張っているのは鹿沼の菊屋仏具店の皆さんです。
今年から当山のお施餓鬼に出店をし、色を添えてくれています。


庫裏2階のお寺さん方の控室です。
いつもは障子とふすまで区切っていますが、この日だけは
多数の方のおもてなしをするので取り払ってしまいます。

本堂の方も準備万端憂いなく。
今年は天井絵のお披露目もあり、どのくらいの人が来るのか
少し緊張しました。
施餓鬼棚(精霊棚)の準備も無事完了。
中央に三界(全ての世界)萬霊のお位牌を置き、
両側にお檀家さん方の塔婆を立てて供養を行います。
毎年この日に総代さんと世話人さんに集まってもらって総会を開きます。
前年行ったことの報告や次年度のお願い等、お寺の諸々の事が議題となります。


総会が終わって天井絵のお披露目となりました。
天井絵の設置は7月の頭に終わりましたが、
照明を点灯してのお披露目はこの日が初めてとなります。
天井絵と合わせて普段入ることのない内陣(本堂で本尊様をお祀りする部屋)をじっくり見ることも出来、
来られた方達から多くの感激の言葉を頂きました。


内陣の手前で本堂の作りについての説明を住職が行っているところです。
大勢のお檀家さんが来るので、一度に内陣に入ってもらうことができないので
来山された方から順に説明をし、中に入って見てもらいました。