2010年8月28日土曜日

平成22年のお盆


今年も8月13日、お盆の時期がめぐってきました。
お盆の正式な名称は盂蘭盆会と言います。8月の13日から16日(地方によって違う)に御先祖をお迎えし、供養を行うこの期間を総称して「お盆」と読んでいます。
初日の13日は迎え盆、16日を送り盆と呼び、この期間は彼岸より戻られた御先祖さまを迎える時期として日本全国で大切にされ、営まれてきました。

上の写真は13日の朝に撮影した山門に咲いた百日紅(さるすべり)の花です。



境内幾つかの場所で綺麗に咲いています。


こちらは本堂裏の池に咲く蓮の花。
7月上旬から長い間咲き続け、訪れた人の目を楽しませてくれます。


こちらはみそはぎの花。
お盆に縁のある花としてお寺でよく見かける花です。


日が昇ってお墓に迎えに来られる方も増えてきました。
迎え盆というと、日が暮れる頃に来るのが本来だったのですが
段々午前中中心に来られるようになってきました。


こちらは迎え火の祭壇です。
祥雲寺では毎年迎え火と送り火をそれぞれ13日と16日に焚いていますが、
13日には3回忌を過ぎた白木の位牌もお焚き上げを行っています。


火が入り、最初に鈸(ハチ、シンバルのようなお寺の鳴らし物)を鳴らし、お経を読みあげます。
終わってそのままお経を読み鈸を鳴らしながら全てのお墓をめぐり、御先祖の帰ってきたお墓に供養を行う墓行を行います。




2010年8月9日月曜日

平成22年初盆供養(8月7日)

本堂裏手の池では蓮の花が綺麗に咲いています。
7月上旬のべんてん祭りの頃から咲き始め、ほぼ一月の間通る方の目を楽しませてくれてきました。



もうじきお盆を迎える時節になりました。
お盆というのは新暦の7月に行われたり、月遅れで行われたりすることが一般的ですが、
もともとは仏教の経典に出てくる斎日です。


インドでは、4月ごろから7月ごろにかけて雨が多い季節となり、
お釈迦様の時代からこの時期を「雨安居」と言って
仏教徒は外出を極力せずに集中して修行生活をする時期としてきました。
この修行生活が終わる7月15日、お釈迦様は供養の為に集まった人々に
この修行を終えたお坊様たちに心をこめて供養するように勧め、その功徳は計り知れないとお説きになりました。
この習慣がやがて、今は亡き先祖や様々な仏様に供養する「お盆」として定着したということです。
祥雲寺では毎年8月7日を、今年初めて初盆を迎える方にお迎えの仕方を説明し御供養を行う初盆施餓鬼会の日としてきました。


まず午前中に初盆を迎える方たちにお迎えの仕方や心構え、精霊棚の作り方の説明をします。
建物の中にいても暑い時期なので扇風機を回しますが、それでも暑い人のために団扇を配布しています。



お昼は皆さんそろって精進料理をいただきます。
不思議なことに粗食というのは、畏まって食べる方がよりおいしく感じられるものだったりします。


午後に入り供養の施餓鬼会となります。
縁のあるお寺様方に御助力頂き、鉦や太鼓を鳴らして盛大に始められます。


こちらは祥雲寺の施餓鬼棚、一般で言うところの精霊棚になります。
この一年で亡くなられた方の位牌をお祀りし、供養を行います。




法要の最後に今年初盆を迎える参列者による焼香を行い、最後に供養した卒塔婆をお渡しして今年の初盆施餓鬼も無事終わりました。



今年の8月7日は祥雲寺初盆に続いて
宇都宮仏教会主催による川施餓鬼(灯篭流し)をお勤めしてまいりました。
宇都宮仏教会では8月第一週に行われる宮まつりに合わせ、
駅前田川にて灯篭流しを例年行ってまいりました。
上の写真は川辺に設けられました施餓鬼棚と法要会場です。

夜7時になり、川施餓鬼が始められました。
最初に法要を行い、川に灯篭を流した人から焼香を行っています。
毎年数百人の人が灯篭片手に並び、お祈りをする夏の風物詩でもありますが、
今年は特に多かったようで用意していた灯篭が無くなりかけてしまったそうです。
焼香をする施餓鬼棚の後ろを、並ぶ人の数以上の灯篭が流れて行きました。
8月は、やはり日本人にとって特別の月であると感じさせてくれます。