2018年3月14日水曜日

平成30年3月 観音朝詣りのお知らせ

宇都宮の観光ボランティアガイドへの講習会

宇都宮氏と戸祭を治めた戸祭氏の関係などをお話ししました。

 お寺の年中行事の中で、一番お詣りの多いのがお彼岸とお盆です。
お彼岸は仏国土におわすご先祖に感謝の思いを捧げて祈る行事、お盆はご先祖をお迎えして供養する行事、意味は違いますが、どちらも先祖供養の行事です。

 お釈迦様がお説きになった人間の最も大切にしなければならないことは感謝です。
ご先祖への供養は報恩感謝の行ですから、大切にしていかなければなりません。

 お寺は、仏様を祀って礼拝し、仏様の教えを実践し人々に伝えていく道場です。
それと同時にお檀家のご先祖を供養する菩提寺という大事な側面を持っています。
住職が葬儀に当たって新亡霊位を仏様の世界に導く引導作法を執行し、戒名を過去帳に記載して寺が存続する限り供養していくのです。
このことは、毎朝の勤行(おつとめ)によく現れています。
最初に本尊様への礼拝と祈りがなされ、次いで教えを伝えてこられた祖師方への報恩供養、そして最後に檀家のご先祖への供養のお経を読みます。
宗派を問わずにどの寺でもなされていることです。

 住職は、仏様の道場を護っていく僧侶としての使命と、将来にわたって檀家のご先祖の御霊を祀っていく職務としての責任と義務を負っています。

 葬儀や法事に当たってお檀家からいただくお布施は、寺を守っていくため大切なものです。
金額を決めることは出来ないけれども、お檀家のみなさまが普段になされている仕事や労働の対価に比べて多額の喜捨をしていいただいているのは本当にありがたいことです。
これは寺と檀家が将来も共にあり続ける、たとえ絶えることがあっても寺は檀家の先祖を守り続けるという付託がされていることでもあります。

 世の中には、何百億円、何千億円という浄財を集めて大伽藍を建立している宗教団体があり、巨額の寄付をした人のことを聞くことがあります。
寄付は志に基づくものですから、それを他人がとやかくはできないけれども、常の菩提寺の住職は、檀家の将来が危ぶまれるような寄付を自ら勧めることは決してないと思います。

 平成30年3月15日
                                  祥雲寺住職 安藤明之

十八日の朝詣りは午前6時から行います。

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