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12月9日写経会の納経会。須弥壇に上り土台の柱にお経を書いた石を投入。 |
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一年の写経を納め、参加者には来年の干支文鎮を。今年は羊の文鎮です。 |
釈迦牟尼仏 明星を見て悟道(ごどう)してのたまわく、
我と大地有情(うじょう)と同時に成道す
(瑩山禅師 伝光録)
お釈迦様が悟られた御様子を伝える言葉です。
王子の位を捨てて苦行すること六年、苦行のみでは悟れないと感じたお釈迦様は、修行の地、前正覚山を下り、村の娘スジャータから乳粥の供養を受けられた後、ブッダガヤの菩提樹の下で禅定に入られました。
魔王たちはあらゆる誘惑と脅しと恐怖を以て悟りを妨げようとします。
それらの全てを制して、暁の明星が燦然ときらめく中にお悟りを得られた、これが仏伝に記されるお悟りの様子です。
我と大地有情と同時成道とは、悟りの世界に立たれた、その境地からは、天地万物、生きとし生けるもの全てが悟りの世界にある。という意味でしょうか。
仏像では、お悟りを得られた時の姿は、禅定印を解いて、右手の指先を大地に付ける触地印(そくちいん)で表されます。
経典には天魔の誘惑に対し大地の神がお釈迦様を護っていることを示したとあります。
私には天地万物悟りの世界で一体なるを大地の感触を確かめることで示されたように感じられます。
梅花流御詠歌では
明けの星 仰ぐ心は 人の世の 光となりて 天地(あめつち)にみつ
とうたわれます。
釈尊の成道(じょうどう)によって天地万物が悟りの光に輝いているよろこびを詠っています。
本堂の後ろには、触地印の露座の大石像が祀られています。
どうぞお参りください。
平成26年12月15日
祥雲寺住職 安藤明之
十八日の朝詣りは午前六時半から行います。