栃木県梅花大会。今年の御詠歌講の発表会は18日に栃木市で行われます。 |
宗教とは何かと問われて、もし一言で云うとしたら「感謝」であると思います。
人から何かの恩を受けたとき、それに対して感謝の気持ちを持つことは、人間としてあたりまえのことです。
しかし自分が生きていること、日常の生活を送っていることに対して、それを有りがたいことと感じ、感謝の思いを持つことはなかなかに出来ません。
とくに、健康でいるとき、生活が順風満帆であるときには「日常」の有りがたさはなかなか見えてきません。
自分自身の、あるいは身近なものの病気や不幸に会ったとき、人は当然ながら悩み苦しみます。
そのときに、不幸の原因を他人や他のものに求めてそれで納得する人もいるでしょう。
自分の生きる意味を考えてそれに納得のいく答えを出そうとする人もいるでしょう。
しかし、生きる意味についての納得のいく回答など、なまなかに出せるものでもありません。
その多くは錯覚による自己満足でしかないと思います。
メッキはすぐにはがれてしまい、また悩み苦しみに戻ります。
そうした中で、自分自身がこの世の中に生きているという事実だけは否定しようもありません。
その時、自分が生きていることをすばらしいと感じ、さらに進んで、人により、ものにより、生かされていることをありがたいと感じることが出来るかどうかが分かれ目です。
たとえ神仏を信じなくとも「感謝」の思いを持つことの出来る人は宗教の門のうちに在ります。
平成28年10月15日
祥雲寺住職 安藤明之
十八日の朝詣りは午前6時から行います。
〈お知らせ〉
平成26年1月に、仏教の教えを根底に据えたような物語としてNHK朝ドラ「ごちそうさん」が、いまBS3チャンネルで朝7時15分から再放送されています。
どこが仏教的かなどと考える必要もなく、たいへんすぐれた面白いドラマですので、ご覧になることをおすすめします。
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