涅槃会(釈尊の命日)に折り紙教室の人たちがお参りしています。 |
電車の優先席を譲らない若者が多くなっているそうです。
これについてのテレビ番組を2つ見ました。
一つは、老人が優先席に座っている若者に席を譲ってくれと何度も促したのに対して、若者は拒否して座り続け、老人をののしりました。
その様子が動画に撮られ、ネットで広がったのですが、それを見た人たちの反応は老人を批判するものが多かったそうです。
老人の態度が上から目線で感じが悪いというのです。
この報道が契機になったのでしょう、若者達に電車で年寄り、妊婦、障碍者に席を譲るかを聞いた別の番組がありました。
問われた若者達も、譲らない、譲りたくないと答えた人たちが多かったのです。
理由として、席を立って譲ったが断られたことがあるからというものが多くありました。
特に年寄りについては、自分はまだ若いと思っているかもしれずかえって失礼なことをしたと思ったという人もいました。
しかし全体的には、断られること自体が不愉快と感じた人が多いようです。
疲れていて座っていたいという時もあるかもしれません。
事情はいろいろで一概に批判することは出来ませんが、わざわざ優先席と表示してある場所ですから、席を立つのが本来であるべきです。
断られるのがいやという気持ちの中には、何事についても自分を否定されたくないという感情が含まれています。
人間として自然なことでありますが、それを抑えてでもするべきことがあり、それによって人間の社会が成り立っています。
優先席は、人々の善意に期待して設けられているので、規則ではなく、まして法律ではなく、境石力はありません。
しかし、弱きものに思いやりを持ち、助けていこうとすることは、法律よりももっともっと大切なことです。
断られても、断られても譲っていっていただきたいのです。
平成29年2月15日
祥雲寺住職 安藤明之
寒さきわめてきびしい時ですので
十八日の朝詣りは午前9時から行います。
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