庫裡の前の舗装工事。大谷石を外してアスファルトを敷きます。 |
工事の為今週は坂上に駐車できなくなります。 |
12月1日、無縁供養の日に、羅漢の会(祥雲寺石彫会)の人達が一年がかりで彫っていた12体の羅漢の開眼・安座の法要を修行しました。
これまでに完成した像の数は404体。
ようやく400体を超えました。
本堂に向かって左側に並ぶ十六大阿羅漢像は、羅漢会の人たちが共同で2年間を掛けて彫刻士、平成14年に開眼されたものです。
その時には、完成を記念して、羅漢の会メンバー20名と大分県の石仏巡拝の旅をしました。
大分県にはたくさんの磨崖仏があります。
特に県北東の国東半島は神仏習合であった宇佐八幡宮の道場として天台密教の系統に属する仏像がたくさん彫られており、まさに仏の国の趣でした。
また県南部にはそれとは別の系統に属する芸術性の高い石仏群があります。
中でも平安時代から鎌倉時代にかけて彫られたという臼杵石仏は、磨崖仏としては日本唯一の国宝に指定されています。
平安後期、京都では仏師定朝によって寄木造りによる国風の優美な仏像彫刻が完成されました。
臼杵の石仏は、その様式を受け継いでおり、なおかつ石像らしい力強さを兼ね備えている日本石像彫刻の最高峰のものだそうです。
それより以前に、檀家の方達とインドを旅してカジュラホー、エローラなどのヒンズー教の素晴らしい石像に驚嘆したことがありますが、日本にもこんな素晴らしい石像があったのかと感激したものです。
時代、国、宗教は異なっても、祈りを込め像を作り上げる人間の営みに変わりはありません。
世界にはイスラム教、キリスト教など、偶像崇拝を否定する宗教もあります。
しかし、像には人間の魂の奥底を揺さぶるものがあります。
わたしには、敬虔な信仰に支えられた像はそれ自体が崇高なものだと思えるのです。
平成27年12月13日
祥雲寺住職 安藤明之
十八日の観音様の朝詣りは
午前6時半から行います。
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