雨上がりの紫陽花 |
弁天さまは、七福神ただ一人の女神さまです。
祥雲寺では毎年七月七日に弁天さまのお祭りがあります。
戦前まで現在の昭和小学校の所にまつられていました。
正式の御名を宇賀耶弁財尊天といい、古くから信仰されていた由緒ある神様です。
寺の前を流れていた西アサリ川に尊像が投げ捨てられるという事件があり、枝垂れ桜の下にあった天神様の小さなほこらの中に移されました。
朱塗りの弁天堂が建ち現在の場所に安座したのは昭和三十年のことです。
弁天さまは、もともとインドのサラスヴァティー川の女神です。
大変な美人で、創造の神ブラフマー(梵天)が恋して妻としました。
美しい姿をいつでも見られるようにと梵天さまはみずからの顔を四つにしました。
サラスヴァティー川は、古代インドで聖なる川と讃えられました。
しかし干上がって砂漠に消えたといわれます。
近年、ランドサット衛星の映像分析で、たくさんの遺跡が地下を流れる川に沿ってあることが判明しました。
この地下水脈がサラスヴァティー川だと推定されます。
この川は世界四大文明の一つ、インダス文明の母なる川だったのです。
お釈迦様のために祇園精舎を寄進したスダッタ長者は、この女神の信者でした。
そのこともあって、仏教徒の守護神と信仰されるようになり、金光明王経には鎮護国家の神としてその功徳が記されています。
弁天さまは、水の神、音楽・文学・芸術の神、魔を払って富をもたらす神、女性神として家庭の安全をもたらす女神さまです。
七月七日は七夕の日。
毎年たくさんの善男善女におまいりをいただき、所願成就の祈祷の法要が修行されています。
法要の後には夏を乗り切る身体健全の効能あらたかな「すりばち灸」もあります。
平成27年6月15日
祥雲寺住職 安藤明之
十八日の朝詣りは午前6時から行います。
今年もたくさんの梅が実っています。
朝詣りのあと、梅落としをいたしますので、一緒に採ってお持ち帰りください。
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