2015年6月20日土曜日

27年6月 月例早朝坐禅会「指月の会」案内

水戸から来られた「巨樹に親しむ」会の皆さん

しだれ桜や市役所前の大銀杏を見にバスで来られました


迷故三界城 悟故十方空 本來無東西 何處有南北  -「四句の祈り」
(迷うが故に三界は城 悟るが故に十方は空 本来東西は無く 何処に南北が有ろうか)

 祥雲寺では檀家さんに呼びかけ、曹洞宗の本山である永平寺と總持寺に毎年交互に団体参拝旅行を行っています。
永平寺に行く年は宿坊に宿泊し、翌日の朝のお勤めにご一緒するスケジュールをとっていますが、この時夜の坐禅に参加することが個人的な楽しみとなっています。

 永平寺は曹洞宗の日本初祖道元禅師が開いたお寺です。
坐禅を修行する僧堂のすぐ上には、道元禅師の霊廟である承陽殿があります。
まさに、道元禅師の御膝元で坐禅を行える場であるのです。

 修行時代、空き時間に一人坐禅をしていると、身心が落ち着いてくるのと同時、永平寺を抱いている志比の山谷の静けさとでもいうものが染み入ってきました。
坐禅に打ち込んでいる時、修行の疲れや共同生活故の対人的な悩みから離れて、狭い自分という檻から離れて、重荷を置いたような清々しい心持であったことをよく覚えています。

 修行を終えて「行雲流水」を実践してみたいと思い立ってお遍路に出たとき、上記の「四句の祈り」と出会って、あの坐禅の清々しさを言い表している言葉のように感じられ、一目で気に入りました。
小さな「自分」という価値基準から離れれば、心を縛るものもなく、広く晴れやかに歩んでいくことができる。
修行僧時代の心持を何時であれ教えなおしてくれる言葉として、これが書かれた菅笠(すけがさ)は、今も私の机の横にかけられています。

                 祥雲寺副住職 安藤淳之







一人で修行を行おうとすると、怠けてしまったり後回しにしてしまい続かない場合もあります。
ですがみんなで行えば、難しいことでも楽しく行えるはずです。
この朝坐禅会はそのような場となるよう始めました。
一日の始まりを迎えるこのひと時、ご一緒に「かろやかに」生きてみませんか?


日時:6月22日(月)朝6時半~8時(途中参加、途中退出可)
     6時30分~7時10分(一回目の坐禅)
     7時20分~8時    (二回目の坐禅)

場所:祥雲寺本堂一階

用意:身一つで大丈夫です。
    足の組めない方は椅子での坐禅もできます。

2015年6月17日水曜日

平成27年6月観音朝詣りのお知らせ



雨上がりの紫陽花


 弁天さまは、七福神ただ一人の女神さまです。
 
 祥雲寺では毎年七月七日に弁天さまのお祭りがあります。
戦前まで現在の昭和小学校の所にまつられていました。
正式の御名を宇賀耶弁財尊天といい、古くから信仰されていた由緒ある神様です。
寺の前を流れていた西アサリ川に尊像が投げ捨てられるという事件があり、枝垂れ桜の下にあった天神様の小さなほこらの中に移されました。
朱塗りの弁天堂が建ち現在の場所に安座したのは昭和三十年のことです。

 弁天さまは、もともとインドのサラスヴァティー川の女神です。
大変な美人で、創造の神ブラフマー(梵天)が恋して妻としました。
美しい姿をいつでも見られるようにと梵天さまはみずからの顔を四つにしました。

 サラスヴァティー川は、古代インドで聖なる川と讃えられました。
しかし干上がって砂漠に消えたといわれます。
近年、ランドサット衛星の映像分析で、たくさんの遺跡が地下を流れる川に沿ってあることが判明しました。
この地下水脈がサラスヴァティー川だと推定されます。
この川は世界四大文明の一つ、インダス文明の母なる川だったのです。

 お釈迦様のために祇園精舎を寄進したスダッタ長者は、この女神の信者でした。
そのこともあって、仏教徒の守護神と信仰されるようになり、金光明王経には鎮護国家の神としてその功徳が記されています。

 弁天さまは、水の神、音楽・文学・芸術の神、魔を払って富をもたらす神、女性神として家庭の安全をもたらす女神さまです。

 七月七日は七夕の日。
毎年たくさんの善男善女におまいりをいただき、所願成就の祈祷の法要が修行されています。
法要の後には夏を乗り切る身体健全の効能あらたかな「すりばち灸」もあります。

 平成27年6月15日
                          祥雲寺住職 安藤明之

十八日の朝詣りは午前6時から行います。


今年もたくさんの梅が実っています。
朝詣りのあと、梅落としをいたしますので、一緒に採ってお持ち帰りください。