曹洞宗大本山總持寺 太祖堂(千畳敷の大本堂、参拝旅行の際) |
挙体数欠 内外放寛(こたいすうけつ ないげほうかん) 『弁道法』
私が坐禅を初めて行ったのは駒澤大学の授業の一コマででした。
一年間毎週行いましたが、「何故こんなつまらないことが修行なのか」と退屈をおぼえながら参加していたことを思い出します。
大学を卒業して福井の永平寺、横浜の總持寺で本格的に出家修行を行い、そこで初めて坐禅が素晴らしい修行なのだ、と納得することができるようになりました。
ですが、坐禅を「楽しい」と思って修行できるようになったのは福井武生にある御誕生寺、板橋禅師の教えを受けてからになります。
坐禅は調身(身を調える)調息(息を調える)調心(心を調える)であるが、息を調える事こそがとても重要となる。
禅師様はそのように説かれ、身体の呼吸機能について書かれた本を修行僧全員で読み、またヨガの先生を招いて研修を定期的に行ったりもしました。
その中で学んだ、体の呼吸機能全体を活用する「全体呼吸法」というものが、上記の『弁道法』の一節と相通じることがわかりました。
挙体数欠 内外放寛(欠というのは口から息を吐くこと、欠伸〈あくび〉)
この文は、道元禅師が記した修行の実践手法の中で坐禅の際の呼吸の要点を書いた部分になります。
鼻から息を吸いながら体が伸びるように(挙体)意識し、口から息を吐くときに全身の緊張をゆるめます。
内外の内は丹田(下腹部)から出る息、外は身体の姿勢。これらを緩めることが放寛です。
呼吸を学ぶことで姿勢もまた調え易くなり、安定して楽に坐禅を行えるようになります。
こうして身体と呼吸を落ち着けて初めて、坐禅が「安楽の法門」なのだと実感できるようになってきました。
祥雲寺副住職 安藤淳之
一人で修行を行おうとすると、怠けてしまったり後回しにしてしまい続かない場合もあります。
ですがみんなで行えば、難しいことでも楽しく行えるはずです。
この朝坐禅会はそのような場となるよう始めました。
一日の始まりを迎えるこのひと時、ご一緒に「かろやかに」生きてみませんか?
日時:7月27日(月)朝6時半~8時(途中参加、途中退出可)
6時30分~7時10分(一回目の坐禅)
7時20分~8時 (二回目の坐禅)
場所:祥雲寺本堂一階
用意:身一つで大丈夫です。
足の組めない方は椅子での坐禅もできます。
また、祥雲寺では毎週水曜夜6時(第四水曜のみ休み)、雀宮布教所「善応院」にて坐禅会を行っています。
次回の7月29日は研修の為お休みとさせてもらいますが、興味を持たれた方はお問い合わせください。